自作パソコンの豆知識講座

ここでは、自作パソコンの豆知識を書いています。すこしでも皆様のお役にたてれば幸いです。


CPU CPUとは、パソコンの処理をする中心部分の頭脳に当たるわけでパソコンの性能を大きく左右します。IntelとAMDという会社のものが大部分を占めております。現在では、1つのCPUのなかで複数の処理が同時にできるマルチコアがほとんどです。Intelではこれまでの主流はCore2シリーズでしたがCore iシリーズにシフトしていくと予想されます。AMDではPhenomUシリーズが中心であり、安価なAthlonUシリーズもあります。もっともやすい5000円程度のCPUでも、ネットを見たり動画を見たりする程度ならば十分すぎる性能があります。

クロック数 CPUのコア単体の処理の速度。これが大きいほど処理能力が上がる。
コア数 CPUのコアの数。コアが多いほど、複数の処理をするさいに速い。
スレッド数 同時にいくつの処理ができるかを表す。コアを仮想的に作り出しているCPUの場合、コア数とスレッド数が違う。
キャッシュ 処理したデータを一時的にためておく場所。安価なCPUではキャッシュの容量が削られている場合が多い。
VT・AMD-V 仮想化技術。Windows7でXPモードを使う際に必要。5000円でも対応しているものもある。
TDP 最大発熱量。よく消費電力と混同されるが、CPUがどれくらい発熱するかである。
CPUソケット CPUのソケットの形状。IntelとAMDでも形状が違うし、さらに同じメーカーでもいくつかある。


マザーボード CPUやメモリなどをさす、おおもとの板。ファームセクターとよばれる大きさの規格がいくつかある。

ATX ハイエンドなPCによく使われる。拡張性が高いがサイズが半端なくでかい。
Micro-ATX もっとも一般的なサイズ。拡張性とサイズのバランスが◎。
Mini-ITX Atom搭載PCなどにつかわれる。超小型。17cm*17cm。
オンボードグラフィック マザーボードに内蔵されているグラフィック。性能はあまりよくない。
拡張スロット PCI-ExpressやPCIなどの、拡張カードをさすスロット。




マザーボードに挿す電源ケーブルには20ピンと24ピンがある。現在は20+4ピンというどちらにもなるやつが主流。


マザーボード詳細説明
@CPUソケット ここにCPUをはめます。切欠きの向きに注意してください。
Aメモリスロット ここにメモリをはめます。向きに注意してください。向きを確認したら、強くメモリを押し込みます。
BPCI-Express16 グラフィックボードをつけます。
CPCIスロット 地デジチューナやサウンドボードなどをつけます
DPCI-Express1 地デジやサウンドボード、USB3.0カードなどをつけます
Eメイン電源ピン メインの電源ピン(20または24ピン)をさします。向きに注意してください。
FSATAスロット HDDや光学ドライブのケーブルをさします。
GIDEスロット 古いHDDや光学ドライブのケーブルをさします。
HCPU補助電源 CPUは電力の消費が激しいので、別に補助でピンをさす必要があります。
II/Oパネル USBやVGA、LAN・サウンドなどの各種インターフェースがあります


メモリ 処理途中のデータを一時的にためておく場所です。メモリの容量=作業スペースみたいなもので、メモリが足りなかったら動作が極端に遅くなります。最近ではメモリの値段も結構手頃なので最低でも2GB以上積んでおくことをお勧めします。メモリの種類にはDDR/DDR2/DDR3などいくつかの規格があり、現在ではDDR2が主流になってますが、これからはDDR3が主流になるでしょう。デスクトップ用とノート用でも規格が違います。

DIMM デスクトップ用のメモリのことです。
S.O.DIMM ノートパソコン用のメモリのことです。
デュアルチャネル 2枚1組でメモリを使うことで、メモリの速度が向上します。同じ容量のものを2枚さす必要があります。
トリプルチャネル 3枚1組でメモリを使うことで、メモリの速度がさらに向上します。同じ容量のものを3枚さす必要があります。現時点ではハイエンドな、Corei7 900シリーズ対応のX58チップセットのマザーボードでしか使うことができません。



 
ハードディスク 処理し終わったデータやネットからダウンロードしたデータなどを保存しておく場所です。デスクトップ用の3.5インチとノートパソコン用の2.5インチ、それから超小型ノートパソコン用の1.8インチがあります。マザーボードとをつなぐケーブルにはSATAとIDEの2つの規格がありますが、最近のパソコンはほとんどがSATAです。HDDには1分間にどれくらいのスピードで回るかの、回転数をいうものがあり回転数が高いほど高速になりますが、発熱や騒音・消費電力が増えるという短所もあります。

←SATA

←IDE

プラッタ ハードディスクには数枚のディスクが入っています。そのことをプラッタといいます。プラッタ1枚当たりのの容量が大きいほど、データが高密度に書き込まれているということです。同じ回転数の場合、プラッタのデータの密度が高いほど高速です。
回転数 ハードディスクが1分間に何回回転するかです。現在は5400回転と7200回転が主流です。
SATA HDDとマザーボードをつなぐ規格の1つで、現在主流のものです。ケーブルが細く、取り扱いやすいです。
IDE 一昔前まで主流だった規格。ケーブルが太いほかに、ジャンパというものの設定が必要で面倒だった。

3.5インチハードディスクの値段の相場

500GB 5000円〜
1TB 7000円〜
1.5TB 10000円〜
2TB 13000円〜


SSD ソリッド・ステート・ドライブの略で、HDDの代わりとして使われるフラッシュメモリです。HDDとくらべて非常に高速で、HDDの代わりに付け替えるとパソコンの動作が非常に高速になり快適です。2.5インチが主流のため、デスクトップパソコンで使う場合には

MLC 安価なSSDによく使われているタイプのフラッシュメモリ。安価だが低速。
SLC 高価なSSDに使われている。高速で壊れにくく、耐久性が高い。
キャッシュ SSDに入りきれないデータを一時的にためる場所。
プチフリ 読込・書込が同時に行われることで、30秒ほど止まった状態になること。キャッシュのないSSDでよくおこりやすい。


光学ドライブ DVDやCDなどの読み書きを行うドライブ。ソフトのインストールやDVDの視聴などに使う。DVD・CDの読込・書込が行えるDVDスーパーマルチドライブでも3000円程度で購入できる。

CD-ROMドライブ CDの読込のみが行える。
CD-R/RWドライブ CDの読み書きができる。
DVD-ROMドライブ CD/DVDの読込のみができる。
DVDコンボドライブ CDは読み書きできるが、DVDは読込のみしかできない。
DVDスーパーマルチドライブ CD/DVDともに読み書き可能。現在の主流。
BD-ROMドライブ CD/DVD/BDの読込のみが可能。一部CD/DVDの読み書きができるものも存在する。
BD-R/REドライブ CD/DVD/BDの読み書きが可能。15000円くらいから買える。


カードリーダー 以前は3.5インチベイにつけるのは、FDDだったが現在ではカードリーダーが主流。デジカメの写真を簡単に取り込める。

 
GPU 描画を担当してディスプレーに出力する担当。マザーボード内蔵のオンボードグラフィックと、専用のグラフィックボードがある。グラフィックボードはマザーボードにオンボードグラフィックがついている場合には必須というわけではないが、動画の再生・編集やゲームを行う際にはできるだけつけておいたほうがいい。4000円程度のもおから80000円のものまである。出力映像端子も注目するべき点だ。DVIとD-Sub15ピンはたいていのものには備わっているが、HDMIというものがついているか注目。HDMIはこれからの大画面ディスプレーに最適。地デジを見る際にも必要となるため、できればHDMI搭載のものを買っておくとよい。高いものでもついてないものがあれば、5000円のものでもついているものもあるので注意。マザーボードとを接続する規格にはPCI-Express x16が主流だが、昔のマザーボードだとAGP8xの場合がある。


PCI-Express16のマザーボード側のスロット


電源ユニット 交流と直流を変換する。変換できる量は決められていて、電源容量が足りないと動作が不安定になる。安いケースには、400W程度の電源ユニットがついてくる。電源の変換効率がよい電源には、80plus認証というものがありそれは品質が良いという証拠である。


ファン パソコンを冷却する役割を果たす。ケースの前面や後面などについているケースファンやCPUの上につけるCPUファンなどがある。ファンはケースやCPUに標準でついてくるが、より強力に冷やしたい場合や静かなファンを使いたい場合には別売りのファンを買うことをお勧めする。


前面のUSBや電源ボタン、HDDランプなどのケーブル。当然ながらこれを挿さないと起動できない。マザーボードによって若干配置が違うので、詳しくはマザーボードのマニュアルを。手前の9ピンのがUSBである。


SATAケーブル HDDや光学ドライブなどを接続する。


IDEケーブル ジャンパの設定という面倒なことをしなければならないため、IDE接続のHDDはあまり使いたくない


ケース この中にマザーボードやHDD、光学ドライブなどすべてのパーツを収める。マザーボードのファームセクタに対応したケースが必要。電源も一緒についたものもある。安いケースは買わないほうがいいです。パーツの取り付けがしにくかったり、HDDや光学ドライブを入れるスペース(ベイといいます)のいくつかが鉄板でふさがれていたり、鉄板がとがっていて怪我したりと。


液晶ディスプレイ パソコンの画面です。横長のワイド液晶が主流です。見るべきポイントは、画面のサイズもそうですが解像度もです。それからどの入力端子に対応しているのかや地デジチューナをつけて地デジを見る場合には著作権保護技術(HDCP)に対応しているかなどです。一般的に安価なディスプレイにはTNという方式が使われており、高価なディスプレイにはIPSなどという方式が使われています。ぼやけ気味の映像をくっきりと映すことができる超解像技術搭載のものなら、ネット動画もくっきりです。18.5インチのもので12000円程度〜、21.5インチで1万円台後半からです。


 
OS パソコンを動かすための基本となるソフト。Microsoft社のWindowsが人気である。現在最新のバージョンである7には、いくつかのエディションという種類があり、家庭向けのHomePremium・ビジネス向けのProfessional・すべての機能が入ったUltimateが自作パソコンには入れられる。OSにも値段があり、Windows7HomePremiumで15000円ほどである。なお、OSはパソコンのパーツのどれかと一緒に購入する。

パソコン組み立ての手順(電源つきケースを使っていると仮定します)
@マザーボードにCPUをつける
マザーボードにCPUをつけます。CPUスロットにはめるのですが、切欠きの向きをあわせてからつけます。

まず、マザーボードのCPUソケットのピンを上げます。


切り欠きの向きを合わせ、ホコリが入らないように気をつけながら取り付ける





ACPUクーラーをつける
CPUを冷やすためのCPUクーラーをつけます。大抵はCPUに付属しているファンを使うことになります。ファンにも電源のピンが必要です。

CPUクーラーはCPUと一緒に入ってます


CPUクーラーの4隅のピンを-ドライバーなどでしっかりと固定。


Bメモリをつける
マザーボードにメモリをつけます。このときメモリの向きに気を付けてください。切欠きにあうように向きを合わせます。メモリスロットの端の部分がカチッというまで押し込んでください。



Cケースにマザーボードをはめる
ケースにマザーボードをねじ止めします。ケースの横側のパネルのねじをはずし、パネルを開きます。このときに、ケースの裏側についている金属のパネルをはずして、マザーボードに同梱されているパネルに交換します。そしてマザーボードに下の写真のピンをさします。



D配線をつなぐ
ケース前面の電源ボタンや、USBポート・サウンドなどのケーブルをマザーボードにつなぎます。このとき、マザーボードのマニュアルが必要なので用意しておいてください。この作業はなるべく明るいところで行ってください。


E光学ドライブをつける
光学ドライブをケースに取り付けます。5インチベイという、ケース前面の上のほうのパネル(ベゼルといいます)をはずします。そしてそこに光学ドライブをつけます。それからマザーボードと、SATAケーブルでつないでください。それから電源も忘れずにつないでください。


Fハードディスクをつける
ハードディスクは、5インチベイの下の3.5インチベイにとりつけます。3.5インチベイは複数あると思いますが、そのなかでも外側のパネルがついてない、1番下のベイ(シャドーベイといいます)に入れます。外側のパネルがついているところには、あとからカードリーダーなどを入れることがあるからです。


Gディスプレイ・キーボード・マウスをつなぐ


HOSをインストールする
OSをインストールします。インストールには少し時間がかかります。インストールが終わったら、認証(アクティベーション)が必要です。アクティベーションを済ませてください。

起動しない場合には
@コンセントは刺さってますか?
A電源ケーブルなどの挿し忘れはないですか?
Bファンが回っていない場合には、電源ケーブルなどの挿し忘れの可能性が高いです。

ディスプレイが映らない
@ケーブルでディスプレイと接続してますか?
Aディスプレイのスイッチ・コンセントは入っていますか?

みなさんも自作をしてみましょう!

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